加工方法の説明
アイテムにつかっている基本的な加工手法をご紹介します。それぞれをデザインや構造との最適な組み合わせをプロデュースして製品になります。とてもパワーを要するプロセスです。

表面デザインの加工方法
大きく3つの加工方法を使用しています。それぞれ単体で使っているアイテムもありますが、デザインによっては、幾つかの手法を組み合わせて表現しました。また、同一デザインでも目的により違う加工法を使う場合もあります。
インレイ加工(凸) インレイ加工(平面) パッチワーク加工
デザインの型にそってメイン皮革を切り取り内側に別の革をセットします。インレイ部分の革には詰め物をして、デザインを盛り上がらせるのが一般的です。シンプルなデザインにマッチし、比較的派手な仕上がりになります。 通常の中に詰め物をするインレイ加工とは異なり、革だけを平面にして表現しているアイテムもあります。鍬形囲関連はデザイン上こちらを採用しています。比較的落ち着いた仕上がりになります。 読んで字の如く、革を切って貼り付ける手法です。エッジ部分を縫いつけて強度を確保します。ビジネス系のシンプルモデルや複雑なデザインはインレイ加工と組み合わせて使っています。

エッジ部の処理方法
エッジ(外周)の処理は3つの手法を使い分けます。それぞれ異なる雰囲気に仕上がりますので、基本的にはデザインとの整合性を重視していますが、アイテムの持つ構造に依存する場合もあります。
ダブルレーシング シングルレーシング パイピング
一番手間が掛かる処理です。職人さんがエッジに穴を開けて二本の皮ひもで周りを編んで行きます。アイテムの寸法は若干大きくなりますが、エッジ部の磨耗には一番強い処理方法です。 ダブルレーシングよりは太目の皮ひもで編みます。サイズはあまり大きくならないので元の構造が大きめの長財布等で採用します。編みあがると、シンプルですが独特の雰囲気に仕上がります。 エッジ部を別の革でパイプ状に縫い付ける手法です。磨耗には他の手法と比べると比較的弱いのですが、落ち着いた雰囲気に仕上がります。長財布の一つの型に採用しました。

装飾部について
革と並ぶ大好きな素材の銀を装飾に使いました。渋く変化するアイテムを作りたかったので、時と共に鈍い光を放つ銀(いぶし銀)はとても魅力的でした。ハード系のアイテムには今後、銀のリベットやバッチも選択肢の一つとして考えています。
コンチョ ウォレットホール Tバー
もとはネイティブアメリカン(インディアン)のアクセサリーや革製品に使われていた装飾方法です。ルーツは凸加工された銀貨そのものでした。白人が大陸に持ち込んだ銀貨の輝きに目が引かれ、飾りとして使ったのです。革ととても相性がいいので、多くのアイテムに装着しました。モチーフは‘山桜’です。 バイカー向けの財布によくある機能を飾りに使いました。両手がふさがるバイカーは財布を直ぐに取り出せるようにしばしば後ろポケットに入れていました。ところが、走行中に落下することも多く、防止の為に財布に穴を開けてチェーンでベルト穴に止めるようになったのが始まりです。モチーフは‘雁木角’です。 本来は財布とウォレットチェーンをワンタッチで分離出来るように考えられたジョイントパーツです。飾りとして作りましたが、本来の機能も兼ね備えていますので、派手な財布を好まれる方は一緒にご愛用下さい。財布のウォレットホールにネジで取り付けて使用します。モチーフは‘竹’と‘囲三枚笹’です。

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